厚畳に対して、薄畳(うすじょう)がある。薄畳は畳表せいぜい1〜3枚程度の厚みの畳。それ以上の厚みのあるもの全てを厚畳という。また、厚畳のなかには一畳台・二畳台・三畳台や五畳台などがある。それぞれ畳床を積み重ねた厚みとなる。本来の畳は1寸8分。高麗大紋の直径にあたる。美しく造るには、床の枚数ではなく、紋の段数に調整したほうがよいと思う。 また、厚畳で礼拝の座具として使われるものをあえて、礼盤(らいはん)と呼ぶ。また日常の生活のなかで使用された玉座や神の御座となる御神座などは、厚畳と呼ぶべきである。作り方や形は全く変わらないが使用目的で呼び方が変わるので注意。 |
材料 | ・畳表 1枚半 ・畳床 薄い目の半畳2枚 ・高麗縁 (今回は大紋を使用) ・框板 10枚程度 ・和紙 それに近い物 |
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道具 | 畳製作に必要な道具一式 曲ざし |
(1)(仕上がり寸法) 注文寸法が僅かでも変更できない場合は、紋縁をその寸法に縮めて作る。注文寸法に僅かな変更が許される場合は、紋縁を広げ紋が完全に収まる寸法を書き留める。紋2個の厚みも計測。幅も変更が許されない寸法の場合は、寸法の中心を畳表の山とするか谷とするか決定。多少の変更が許される場合は両方目のりになる寸法を確認する。 |
(2)(台の寸法) 表の厚みによるが中級程度の表なら、仕上がり寸法より丈は1分5厘小さく決定。幅は畳表の幅とする。厚みは仕上がりより2分5厘以上小さく決定。(薄い目に設定した方が後で加減ができる) |
(1) 台の寸法に切った框板をそれぞれ穴をあけ重なり合う端が2枚重なっても1枚の厚みになるようにメンをとり厚みを調整する。 |
(2) 床の寸法は台の仕上がり寸法より4分(框板2枚の厚み)小さく直角に四方落とす。そして2枚つくる。 |
(3) 床の両框に板の厚み(柱になる部分)を出した状態で板を縫い付ける。 |
(1) 畳表を用意する。丈寸法は畳丈の長さと両方の厚み分、それと裏にそれぞれ1寸5分程度回る長さの畳表を準備する。 |
(2) 紋縁の丈は畳表分と半紋づつ長く用意 |
(3) 畳表を幅に切り、紋縁の平刺しをし、続いて返しを入れる。 |
(4) 底面にあたる受けござを造る。畳表の丈は、裏にあたる床の框板を除いた分の長さ。幅は台寸法。縁幅は、底面紋1個、側面紋2個、上面紋半個以上の合計分。 |
(5) 受けござに幅の広い紋縁を平刺しをする。返し入れない。 |
(1) 台の底面を上にして、寸法に合わせて受けござを固定する。 |
(2) 逆さまにし、受けござの上に台を載せる形にして、返しに当たる部分の縁で台を包み、縫いとめる。 |
(1) 側面の紋様を合わせながら拝敷を被せ、表を張りながらマチ針で止める。 |
(2) 台を裏返して、拝敷の端を裏に回して寸法を定め、端を三角に切りながら縁の隅つくりをし、もも綴じで框を止める。 |
(3) 台を正面にかえし、先を曲げた木綿針と木綿糸で隠すように拝敷と台を絎け縫いをして仕上げる。 |
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